システムを守る!運用保守エンジニアになろう

正常な状態を保つのが保守


システム保守とは

システム運用保守業務の中の「保守」とは、システムに不具合が発生した際に、機器の交換や各種調整などによって「システムを正常な状態に保つ」ための業務です。保守業務には、「システム改善」と「トラブル対応」の2種類があり、すぐに対処できるものから、数年単位で対処していく必要があるものまで内容はさまざまです。

システム改善

システムは一度完成したらそこで終わりではなく、改善を繰り返しながら精度を高めていくものです。視覚的な部分や操作的な部分の問題点を見つけ、快適にシステムを利用できるよう改善していくプロセスは開発担当者がメインで進めていくべきですが。プログラムによっては保守担当者と開発担当者が連携しながら対応することもあります。機器類やOS、ミドルウェアなどにはそれぞれサポート期間というものが存在します。サポート期間が終了すると、システムの不具合や脆弱性についての情報発信、各種対応も終了してしまいます。そのような状態になる前に新しい機器やOSに切り替えるなどの「ライフサイクル対応」も、システム保守業務の仕事のひとつです。

トラブル対応

システムトラブルが発生する原因として考えられるのが、機器の故障や性能の劣化です。この他だと、OSやアプリケーション、ミドルウェアの不具合、セキュリティの脆弱性などが考えられます。近年はクラウド化が進んでいるため、機器類を交換する必要がないケースもあります。しかし、システムの動きに関わる機器類が故障した場合においては、故障部分の交換や修理等の作業を行わなければなりません。大量のデータ受送信や大量アクセスなどにシステムが耐えられない場合などにも、保守業務の担当者が復旧対応します。
このように、発生したシステムトラブルの原因を調査した上で速やかに復旧作業を行うのが一般的な保守の仕事です。そして、機器類やサポートベンダーの手配、利用者への通知、レポートの作成や報告等を行うのが一般的な運用の仕事です。OSやアプリケーション、ミドルウェアの不具合については、製品を開発したベンダー側で対処することができます。マイクロソフト社のWindows Updateのように、配信された修正プログラムを適用させるだけで対処できるトラブルもあります。しかし、ベンダー側とサポート契約を交わしていなかったり、オープンソースにより開発されたアプリケーションを利用している場合などには、保守業務担当者がトラブルの原因を調査した上で対処します。サイバー攻撃によってシステムがウィルス感染した場合には、セキュリティの追加導入などを行う必要があります。

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